田中さんに会った。

停車した赤い小さなベンツの窓を開けて、○○と声をかけてくれたのだ。

高校生のときの彼女は溌剌とした街の人気者で、失恋したときも明るく勉強していた。高3の文化祭には有志で舞台に出てトンボをきった。体育祭のリレーではアンカーをつとめ2位になった。大学生になったばかりの彼女の、おてもやんのような化粧に驚いた。2年生になるころは細身の美人さんに戻った。けれど、そのころからあまりおしゃべりではなくなった。親の賛成しない仕事についたときは将来の夢に張り切っていた。

今日からお盆休みだと笑った彼女は少しやせて疲れているように見えた。

「またな」と言いながら、それがいつのことになるか分からないなと思っていた。

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