八重洲ブックセンターが閉店すると聞きました。

八重洲ブックセンターは開店してまもなく行きました。ポールジョンソンの現代史はこの書店で買いました。

神田の2つの書泉も好きでした。書泉グランデと書泉ブックマートです。

書店がどんどん閉店していきます。鹿児島の書店も例外ではありません。本の時代は終わっているとネットの偉いさんたちがしたり顔で話しています。ぼくは決して聞こえない声で言います。だから君たちはダメなんだよと。

重陽の節句。今日も暑かったです。

シマ君と電話で話しました。

彼は今日,一日人間ドッグです,いいえ,人間ドックです。よく似た犬がいるような気がしますけれど,わんこではありません。

僕の不注意な発言を気にして,体調を気遣ってくれたのです。御父上の初盆の準備もあるのにです。彼はちょっとしたトラブルの最中でもあります。友人たちに助けを求めればいいのに,忠告に,今は耳を貸しません。まあ,以前から,ちょっとした頑固屋さんではあります。もうガンコじじいの年齢です。

夏の空はこんなだったかというような色です。別に意味はありません。

ナンテの木は岩国にあった

台風10号が通り過ぎた(?)岩国にはむかしナンテの木があった。

僕は思い出した。50年近く前のことだ。岩国は山口にあって,桜島は鹿児島にある。昔からそうだ。今もそうだ。舞台設定は変わっていない。

しかし,ナンテの木が今もあの場所に立っているのかを僕は知らない。僕は知らない。あのとき,物語は唐突に終わった。けれど物語に第二章があるのは別に不思議なことではない。物語は終わっていない。かも知れない。

台風10号のニュースが,僕に思い出させたのは,ナンテの木を見上げていたかわいい女の子だ。その姿だ。

電車に乗ることにもまだ慣れてはいない頃だ

高校生は喫茶店に入ってはいけない時代だったから、そもそも僕らの町には喫茶店なんて数えることができるくらいしかなかった。つまり故郷では喫茶店に入ったことがなかったのだ。けれど東京での僕らは大学生だった。

その日は、渋谷から表参道に向かって歩いた。その頃の表参道は今のそれとは違ったけれど、それでも彼女がみつけてきたその店は小洒落た店で、僕らはそこで美味しいとも感じてはいなかったコーヒーを飲んだ。そしてはじめてチーズケーキを食べた。それはまるで石鹸のような味で・・・東京の味がした。僕と彼女が目指してきたチーズケーキはちょっとレベルが高かった。その店がまだあるのかどうかわからない。僕は30年以上の東京での暮らしで、その後二度と入店しなかったのだ。どこの何という店かすら覚えてはいない。